年下属性はありません！

授業中は美樹ちゃんはいたって普通にぼーっとしていた。

うん，平常運転だね。

相変わらず和也君を見ている。

絶対何かに気づいてるよね。女子って怖い，改めてそう思った。

どこまで知っているのか，告白はいつするのか，知りたいけれど，私が知るすべはない。

そして二人が付き合うのを，私が邪魔する権利は当然ない。



もし，私が中学生で，和也君の同級生だったら・・・

和也君のこと好きになっていただろうか。和也君はやっぱり私のことを好きになってくれただろうか。

少なくとも中学生の私は，和也君に告白されたら簡単に好きになっていただろう。

そして，なんのしがらみもなくお付き合いすることができて，周りにちょっと冷やかされながらも，一緒に帰ったり，休みの日には遊びに行ったり，勉強を教え合ったり，そんな風にすごせたかもしれない。

そんなことを考えると，しがらみしかない今の年齢が少し悔しい。

でもきっと，和也君は，今の私だから好きになってくれたんだと思う。

そう信じたい。