年下属性はありません!
2年生になると,授業を隣のクラスと共同で行う。

1つの教室に全員入れるわけではなく,その中で成績上位者と下位者で分けてレベルを変えて授業を行うのだ。

俺はぎりぎり上位者に入れた。

上位者クラスでは,1年の荒れた授業とは打って変わり,みな真剣に先生の話を聞いていた。

俺も当然真面目に聞いた。

俺は成績上位者クラスの中では,一番下のレベルだ。

授業を必死で聞くてはいるがなかなか授業だけでは理解ができない。

2年生になって授業内容が難しくなった気がした。

*********

塾でも変化があった。

俺の授業担当が新しく来た木村先生という先生になったのだ。

年齢は良くわからないが,大学生ではないと噂で聞いた。

しかし,おばさんぽくもなかった。

話す内容も友達みたいで,先輩と話しているような感覚だった。

俺の馬鹿な愚痴もいろいろ笑顔で聞いてくれた。

授業もかなり分かりやすかった。

学校の授業でわからないところも,木村先生の説明ならば理解できた。

「和也君は,授業は理解できてるんだけど,テストに反映されてないね。自習室にもいつも来てるのに」

「そうなんすよ,人よりやっているつもりなんですけど,テストの点数が上がらなくて」

「和也くんの場合,ミスを減らせばもう10点は確実に上がるよ。解くの早いから,テストで時間余ってるでしょ。見直ししてる?」

「・・・寝てます」

見直しをするように言われた。

あとは,問題文をよく読まないと,聞かれていることと答えていることが違うところがあると指摘された。

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