年下属性はありません!
季節は巡って俺は三年生になった。今年は受験生だ。
テストでは,お陰様で安定して8割以上が取れるようになってきた。
正行よりも俺が勝つこともよくある。ついでに智も教科によってはかなり良い点を取れるようになった。
やっぱり誰でもやればできるもんなんだな。
告白については,まだできておらず,なかなか一歩踏み出せないことに焦り始めていた。
いつまでものんきにしてたら誰かにとられてしまうかもしれない。
相変わらず心配症な俺は嫉妬に振り回されていた。
*********************
そんな中チャンスが巡ってきたのは,授業がある日だった。
授業の時間よりも早めに塾に行き,いつものバスケ部メンバーで自習していると,正行が小声で話しかけてきた。
「今日,高山先生いないらしいよ」
「あ,そう言えばずっと見てねぇな」
「チャンスじゃない?」
「何が」
「俺,先週授業のあと,高山先生に質問してたんだよ」
こいつは最近俺に気遣って,木村先生には極力近づかず,何か質問があれば塾長の方に聞きに行ってくれている。
「そしたらさ,若い先生はすぐに帰っていったけど,木村先生は遅くまで残って掃除とか作業してたんだ」
何,こいつ俺でも知らない木村先生の姿を。
「いや,待て怒るなって。それで思ったんだよ。今日和也が,授業後に木村先生に質問すれば二人きりになれるんじゃない?」
それを聞いて心臓が高鳴るのを感じた。
「質問するだけなら,最悪二人きりになれなくてもリスクはないじゃん。二人きりになったら告白のチャンスだよ」
そうか。正行,お前最近いいやつだな。
テストでは,お陰様で安定して8割以上が取れるようになってきた。
正行よりも俺が勝つこともよくある。ついでに智も教科によってはかなり良い点を取れるようになった。
やっぱり誰でもやればできるもんなんだな。
告白については,まだできておらず,なかなか一歩踏み出せないことに焦り始めていた。
いつまでものんきにしてたら誰かにとられてしまうかもしれない。
相変わらず心配症な俺は嫉妬に振り回されていた。
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そんな中チャンスが巡ってきたのは,授業がある日だった。
授業の時間よりも早めに塾に行き,いつものバスケ部メンバーで自習していると,正行が小声で話しかけてきた。
「今日,高山先生いないらしいよ」
「あ,そう言えばずっと見てねぇな」
「チャンスじゃない?」
「何が」
「俺,先週授業のあと,高山先生に質問してたんだよ」
こいつは最近俺に気遣って,木村先生には極力近づかず,何か質問があれば塾長の方に聞きに行ってくれている。
「そしたらさ,若い先生はすぐに帰っていったけど,木村先生は遅くまで残って掃除とか作業してたんだ」
何,こいつ俺でも知らない木村先生の姿を。
「いや,待て怒るなって。それで思ったんだよ。今日和也が,授業後に木村先生に質問すれば二人きりになれるんじゃない?」
それを聞いて心臓が高鳴るのを感じた。
「質問するだけなら,最悪二人きりになれなくてもリスクはないじゃん。二人きりになったら告白のチャンスだよ」
そうか。正行,お前最近いいやつだな。