年下属性はありません!
しばらくすると木村先生が出てきた。来た!

俺に気付かず,そのまま行ってしまう。

「先生!」

俺は声をかけた。

すごいびっくりされた。

夜も遅いし無理もない。

「さっきのことですけど」

「あれ,どっきりか何か?」

やっぱり俺の本気が伝わってない。まぁ突然のことだしな。

「俺,本気ですから。」

しっかりアピールしておく。そして,本題。

「先生彼氏いるんですか」

ここでいるって言われたら,俺の恋は終わりだ。

頼む!!!

「いや,いない,けど。。。」

やったーーーーーーー!

とりあえず第一関門突破だ!

叫びたいくらいに嬉しいのをぐっと我慢して,俺は木村先生に改めてお礼を言って立ち去る。

告白したことと,彼氏がいなかったことで俺のテンションはかなり高くなっていた。

自転車のペダルを漕ぐ足も軽く,ビュンビュン飛ばして家に帰った。

家に帰って携帯を見ると正行からラインが来ていた。

「どうだった?」

「告白した。返事はまだ」

「そうか」

俺の告白まで応援してくれて,あいつはやっぱりいい奴だ。

いい奴だからこそ,ライバルに絶対なりたくない。勝てる気がしない。

彼女と末永く幸せにやってくれ。お願いだから。
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