人間発注書
ついさっき感じた絶望感が一気にどこかへ吹き飛んでいくのを感じる。


「なんだよこれ」


そう口走り、パソコン画面を掴んで引き寄せた。


担任の先生は夏風邪だと言っていた。


みんなも気を付けるようにと、注意を促していた。


だから俺はミホコが登校してこないことを不思議にも感じることはなく、連絡だって取らなかった。


「なんで、ミホコが……」


パソコン画面上でほほ笑んでいるミホコを見て、俺は頭の中真っ白になったのだった。
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