人間発注書
「未成年には回覧できないようにしてもらわないと困るわね」


高原先生はそう言い、腕組みをした。


「ミホコは今どこにいるんですか?」


「それはわからないわ。先生もそこまでの情報は教えてもらえないの。白鳥さんはもう商品なんだから」


『商品』という単語に胸がズキリと痛んだ。


「でもミホコの両親もいなくなったんですよね?」


伸紀がそう聞いた。


「そうね……」


高原先生はそう言い、うつむいた。


なにか言いにくい事があるのだろう。


「なんでもいいから、情報がほしいんです」


「私の知っている事なら教えてあげてもいい。だけど、それを知ったところであなたたちには何もできないのよ?」
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