人間発注書
けれど、1度ミホコを連れ出す事に成功すれば相手だって警戒心を強めるに決まっている。


タケトまでまとめて助けたいのなら、同時に助けなきゃいけなくなるんだ。


そうなると、やっぱりリスクが高くなりすぎる。


けれど伸紀は何も言っても耳を貸さなかった。


「大丈夫。いざとなれば俺がおとりでもなんでもなるよ」


なんでもないような口調でそう言って、階段を上りはじめたのだった。
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