人間発注書
「そっか。わかった」


「部屋番号は203。あんまり刺激しちゃダメだよ。昨日の晩も泣いてたみたいだからさ」


金髪の女性はミホコと同じ部屋なのかもしれない。


俺と伸紀はみんなに頭をさげてそそくさと食堂を後にした。


そのまま教えられた部屋の前までやってきた。


軽くノックをしてみると中から「誰?」と、声が聞こえて来た。


泣き声だけれどそれはミホコの声だとすぐにわかった。


「俺だ、秋夜だよ」


俺はそう言ってドアを開いた。


ここも4人部屋になっているらしく、右側に置かれている二段ベッドの下に泣いているミホコが座っていた。


抱えた膝から顔をあげ、俺と伸紀を見て一瞬目を見開いた。


「ミホコ!」


俺は思わずミホコに駆け寄ってその体を抱きしめていた。

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