人間発注書
そう言って、当時の様子を思い出したかのように強く身震いをした。


相当怖い思いをしたのだろう。


売られることを同意していない人間はみんな、ミホコのように拉致されて連れて来られたのかもしれない。


「とにかく、早くここを出よう」


俺がそう言うとミホコは強く頷いて、俺の手を握りしめて来たのだった。
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