人間発注書
そうなれば、車内のガードは手薄になる。


そのタイミングで2人を助け出すつもりなのだ。


「轢かれる役は私がやるわ」


タケトの母親に迷いは見られなかった。


「それなら山道で実行するのがいいだろう。山道は一本道なうえ、木々で視界が悪い。突然森から人が現れるなんて思ってもないだろう」


次々と出て来る2人の意見に俺は驚きと感心を抱いたのだった。

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