人間発注書
それならそれで、仕方のないことだった。


早い時間だから少し迷ったけれど、バイト先は24時間営業のコンビニだ。


俺は覚悟を決めて電話をした。


しばらく鳴らすと早朝勤務のバイトさんが電話に出てくれた。


この早い時間からでもオーナーが出勤して来ているようで、すぐに繋いでくれた。


結果は、解雇。


新人が突然辞めた後のことだったからか、イライラしている様子があからさまに伝わって来た。


それもこれも自分のせいだ。


職がないと嘆く人が多い中でのアルバイトの解雇は痛手だったが、まずはやるべきことを終わらせてからだ。


俺はそう思い直し、数日ぶりに制服に袖を通したのだった。
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