人間発注書
キッパリと自分の考えを口にしていた。


「そうよね。人身売買を認めない人も沢山いる。先生も、立木君の意見に賛成する」


その言葉に少しだけ心が軽くなった。


全員が全員、人身売買を認めているワケじゃないんだ。


それがわかっただけで安心した。


「もしよかったらだけど、先生の家に来ない?」


少し迷ってから高原先生はそう言った。


「え?」


「家に帰っても、学校にいても警察の人は追いかけてくるわよ。自分のしたことが間違っていないと思うなら、簡単に捕まってしまうことも癪じゃない?」


それは確かにその通りだ。


でも、俺をかくまったりなんかしたら高原先生の立場が悪くなってしまう。
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