人間発注書
俺はその文字を何度も何度も読み直す。


間違いない。


これは俺が働いているコンビニの名前だ。


「あの人間発注書は本物だったんだ……」


更に下へとスクロールして行くと、《取り扱い店舗募集》という文字が出て来た。


《人間発注書を取り扱っていただける店舗様を随時募集しています。


どんな店舗様でも大歓迎!


人間発注書を置いておくだけで月々数千円の手数料をお支払いします。


更に、店舗から人間が発注された場合、購入された人間の金額に合わせて店舗にボーナスが入ります!》


それは人間を発注するという割に軽いノリのものだった。


「店長たちはこれを見て店舗に《人間発注書》を置く事を決めたのか」


店舗からしてみれば、バンダーに挟まった紙を置いておくだけで毎月数千円が入って来るのだ。


こんなにおいしい話はないだろう。

< 34 / 304 >

この作品をシェア

pagetop