人間発注書
「今日どうする?」


戻ってきた俺にさっそくそうきく伸紀。


さっきまで沢山あったパフェはすでに半分ほどに減っている。


それでも伸紀の食べるスピードは衰えない。


こいつの甘党は女子顔負けだと俺は常々感じていた。


「どっか行くか」


「俺、靴見たいんだけど」


人に質問しておいて、自分の見たものはちゃんと決まっていたようだ。


「靴なら買ったばかりだろ?」


俺と伸紀は色違いの靴をTrustで購入したのだ。


金額が上がると配送料が無料になるからと、俺たちはよく一緒に購入していた。


「それが、不良品だったんだよ」


顔をしかめてそう言う伸紀に、俺はキョトンとしてしまった。
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