人間発注書
瑠菜はどうしてそんな事を言うのだろう。


俺たちみたいな友達が欲しいんだろうか?


それとも、もっと別の理由があるんだろうか?


気になるけれど、踏み込んで質問してもいいのかどうかの判断が付かなかった。


結局俺たちはどうでもいいと呼べる会話をしただけで1時間のデートを終わらせてしまった。


「今日お迎えは?」


店を出てそう聞くと、瑠菜が自信満々にスマホを取り出した。


「今日はこれで呼ぶんです」


「使い方には馴れてきた?」


「お蔭さまで。ミホコちゃんが沢山教えてくれましたから」


ニコニコと嬉しそうに話す瑠菜。
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