人間発注書

それから俺と新人は近くのファミレスに来ていた。


「デート。ダメだったのか？」


そう聞いてくる新人に俺は小さく頷いた。


「もう、ダメなんてもんじゃなかった」


「なんだよ、たった１時間あっただけなのに、何があった？」


そう聞かれて、俺はあの日の出来事を新人に説明し始めた。


最初はよかったんだ。


どうでもいい会話だったけれど、色々興味を持ってくれてそれを説明してさ。


でも、帰る頃になって突然瑠菜がその場に倒れ込んだんだ。


何があったのか全然わからなくて、家の人を呼んで迎えに来てもらったけれど結局原因はわからないままなんだ。


そう説明すると、新人は難しそうな顔になった。


「それから瑠菜ちゃんに連絡は？」