恋する天の川



そんなこんなしていると、もう7月7日は明日に迫っていた。

天の川という居酒屋も飲み屋も食堂もないし、そう呼ばれている公園もデートスポットも何もない。
私は、何をどうすればいいのか分からなかった。

もしかすると、心太は間違えてLINEを送ったのかもしれない。
私じゃない誰かに送ったと勘違いしているかもしれない。



私は途方に暮れたまま、7月7日の朝を迎えた。


「お母さん、天の川ってどこにあるか知ってる…?」



「天の川って空にあるんじゃないの?」



「…そうだよね」



「天の川に行きたいんだけど…」



「じゃ、死ぬしかないね」


母は、娘の悲痛な思いとは裏腹に面白がってそんな事を言う。

いや、待って、そうだよね…
普通は天の川で待ち合わせって、天国じゃないの?

天国…??

もしかして、心太は死んだ…?


私はもう一度LINEを確かめる。
やだ…
心太は死んだのかもしれない…




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