sweet voice
「荒井さんは、浮気した私を責めないんですか?」


「俺が花音を奪ったんだから、こういう結果になっただけだろ。


俺は、浮気させるようなヘマはしねーし」


「すごいですね、その自信」


「言っとくけど、束縛するわけじゃねーからな。


俺が花音をずっと好きでいることは当たり前だけど、花音が俺をずっと好きでいてくれるように努力を惜しまないってことだから」


「そう、ですか・・・」


「なんだよ、その素っ気ない返事は」


「えっと、その・・・ちょっと信じられなくて」


「愛されてる実感、わいたか?」


「いえ、それはまだ・・・。


これからのことを考えると、自分が選んだとはいえ、自己嫌悪に陥ってます」


「俺は、見かけによらず気が長いから、安心しろ」


長い夜はこうして終わり、二人で抱きあって眠りについた。


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