sweet voice
伸二くんが案内してくれたのは、無国籍料理のにぎやかなお店だった。
カウンターしかあいてなくて、並んで座った。
ビールとカクテルで乾杯して、最初は仕事やテレビの話をしていた。
2杯目が半分くらいなくなり、オーダーした料理もだいたい食べ終わった頃。
「花音さんは、いま荒井さんとつきあってるんでしょ?」
唐突に聞かれた。
確かめたくて、待ちぶせしてたのかも。
だから正直に、
「うん、つきあってる」
って答えた。
「そっか、やっぱりね、そうだよね」
まるで自分を納得させるように、何度もうなずいていた。
「荒井さんもね、4月から異動なんだよ。
大阪で、今も準備の関係で年末まで出張中」
言った瞬間、なんで話しちゃったんだろうって後悔した。
伸二くんには関係ないし、荒井さんとつきあってることだけ伝えればいいのに。
カウンターしかあいてなくて、並んで座った。
ビールとカクテルで乾杯して、最初は仕事やテレビの話をしていた。
2杯目が半分くらいなくなり、オーダーした料理もだいたい食べ終わった頃。
「花音さんは、いま荒井さんとつきあってるんでしょ?」
唐突に聞かれた。
確かめたくて、待ちぶせしてたのかも。
だから正直に、
「うん、つきあってる」
って答えた。
「そっか、やっぱりね、そうだよね」
まるで自分を納得させるように、何度もうなずいていた。
「荒井さんもね、4月から異動なんだよ。
大阪で、今も準備の関係で年末まで出張中」
言った瞬間、なんで話しちゃったんだろうって後悔した。
伸二くんには関係ないし、荒井さんとつきあってることだけ伝えればいいのに。