sweet voice
やる気になった茜は、誰にも止められない。


仕方ない、あきらめるか。


彰太のおごりだっていうし、最近ストレスたまってるし、飲みに行こう。


連絡してくれたお店に向かうと、彰太はまだ来ていなかった。


「早くビール飲みたいのに、遅いなあ彰太」


「これからバラされるっていうのに、余裕だね花音」


「もうあきらめてんの。


そういえばさ、営業2課の部長が・・・」


噂話を始めようとしたら、


「遅れてごめん!」


彰太が個室に入ってきた。


ビールで乾杯して、飲んで食べて落ち着いた頃、茜が彰太に話し出した。


私が、荒井さんの大阪出張中に伸二くんと会ったこと。


たまたま荒井さんから電話があり、伸二くんと二人でいるのがバレたこと。


酔いつぶれた伸二くんを部屋で介抱してて、せまられて寝たこと。


荒井さんを裏切ってしまい、苦しんでいること。


< 178 / 219 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop