sweet voice
「ごめん、はっきりとは覚えてないけど、遊びに行ったような気はする」


「まあ、小さかったから覚えてなくても仕方ねーよ。


そうだ、花音がお父さんに聞いたらわかることだから先に言うけど、俺の親父はカルディナルグループの社長で、兄貴が専務。


で、俺は今までグループのカルディナルビバレッジにいて、4月から大阪本社へ異動」


「え、えーっ!」


なにそれ。


あの巨大グループの御曹司だなんて。


ムリムリ、私とはつりあわない。


「す、すみません、すごい方とは知らずに数々の失礼なことをしてしまいました」


荒井さんは大げさにため息をつくと、


「花音さ、自分と俺がつり合わないとか思ってんだろ?


俺は、そういうこと気にしてないし、もちろん俺の家族も大歓迎してんだぞ。


だから、今まで通り、そのままの花音でいいんだからな」


っていうか、いつの間に私の存在を話してるわけ?


もう、頭が軽くパニックになってるよ。


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