sweet voice
荷物を置くと、拓海は優しく抱きしめてくれた。


落ち着く香り。


「花音が大阪へ来るまで落ち着かねーから、決まったらすぐ教えろよ」


「うん」


見上げるとすぐ、引き寄せられるように唇が重なった。


大好きな人とのキスって、こんなにも心地いいものなんだ。


何度も何度も、このままずーっと、重なっていたい心地よさに酔っていた。


「そろそろ、いい?」


うなずくと、そのままお姫さま抱っこされてベッドへ運ばれた。


「もう、他の男と寝るなよ」


「はい」


念押しされてから、つながった。


終わってからもずっと、裸で抱きあっていた。


「そうだ」


拓海は、クローゼットを開けると、何かを持ってきた。


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