sweet voice
そのまんまで、いい。


もっと、素直になれってこと?


簡単そうで、ワガママとの線引きが難しそう。


だけど、もうこれ以上、拓海のことを傷つけたくないから。


気持ちを伝えるために、いまできる最大のことをしよう。


私は、拓海に抱きついて、キスをした。


唇が離れて、至近距離で見た拓海の顔は、照れているのかほんのり赤くて、そして最高にかっこよかった。



大阪には結局2泊して、拓海とずっと一緒にいられるだけで幸せだった。


日曜の夜の新幹線で、東京へ帰ることにしたけれど。


一緒にいればいるほど、楽しければ楽しいほど、離れるのがつらくなるってわかっていたから、私は必死に冷静でいるようにした。


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