sweet voice
だけど、ビールを飲んだら私の緊張もほぐれてきて、3人で普通に話せるようになった。


1時間くらいたった頃、彰太のスマホが鳴った。


「悪い、ちょっと外すわ」


彰太が個室を出ていき、初めて荒井さんと二人きりになった。


二人きりを意識したら、それまでは話せていたのに、急に息苦しくなってしまった。


ヤバイヤバイ、ちょっと席を外そう。


ちょっとお手洗いに・・・と言おうとした瞬間、


「花音ちゃんってさ、意外と抜けてるとこあるよな」


屈託のない、憎めない、私の好きな笑顔で、荒井さんはキツイことを言い放った。


「あの、いろいろとお見苦しいところがありましたが、忘れてください」


「忘れないけど?」


「まあ、もうお会いすることもないでしょうし、何かご不満があればおうかがいしますが」


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