sweet voice
そして、金曜日のお昼。


突然、伸二くんからメッセージが届いた。


『今晩、会えないかな』


たまにメッセージのやり取りをしてはいたけど、会うのは久しぶりだ。


『いいよ、じゃあ品川駅に19時でいい?』


『リョーカイ』


伸二くん、なんの用事だろう。



終業後に品川駅へ向かうと、伸二くんは改札近くに立っていた。


伸二くんは、スーツ姿が一番似合ってるな。


少し離れたところから、伸二くんを見ていた。


スマホをいじりながら待ってないとこが、好感度高い。


「お待たせ」


「急に呼び出してごめん」


「だいじょうぶだよ」


金曜日の夜ってこともあって、品川駅はすごく混雑してた。


「店、予約したから」


「ありがとう」


伸二くんについていくと、駅前の国道から一本裏道に入ったところにあるイタリアンだった。


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