sweet voice
そして、久しぶりに予定のない週末になり、土曜日は掃除と洗濯で終わってしまった。


夜、ビールを飲みながら、


「今日はまともな食事してないな」


と、つい独り言が出てしまった。


「朝はコーヒーだけだし、お昼は冷凍パスタだし・・・」


さみしい三十路女の週末なんて、こんなもんかな。


2本目のビールに手を伸ばそうとした時、スマホが鳴った。


伸二くんからだ。


「もしもし」


『あっ花音さん、いま平気?』


「うん、どしたの?」


『今日、大学のサークルの同期会があって、さっき終わったとこなんだ』


「そっか、楽しかった?」


『うん、それで、相談なんだけど・・・』


「なに?」


『今から、花音さんち行っていい?』


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