sweet voice
『はい?』


『はい?じゃねーよ、花音さ、年下の彼氏ができたんだって?』


『そうだけど、彰太には関係ないじゃん』


『それがさー、関係あるんだよな』


『どういう関係?』


『この前さ、荒井が出張でこっちに来て、一緒にメシ食ったんだよ。


酒入ったらさ、荒井いろいろたまってたんだろーな、すげーグチられて。


花音のこと、本気で好きだって言ってたから、それだけ伝えてやんねーとって思って』


とても、会社で聞く内容とは思えず、無言になってしまった。


『おい、聞いてんのかよ』


『聞いてますけど』


『じゃあ、伝えたからな』


『ちょ、ちょっと待ってよ。


そんな一方的に言われても困るんだけど』


『荒井と、会ってやれよ』


『なんで会わないといけないわけ?』


< 89 / 219 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop