sweet voice
「その場はそれで終わったけど、なぜか川野と一緒になる機会が多くて、気が合ってたまに飲むようになって。


花音ちゃんのことも聞いてたし、同じ子を好きになるなんてやっぱ好みが同じなんだな、って思ってた。


だから、川野が花音ちゃんと別れて別の子と結婚したって聞いた時は、俺にもチャンスがあると思った。


で、花音ちゃんが俺あてに電話かけてきて、これを逃したらもう無理だって思って、川野に懇談会のあとセッティング頼んだってわけ」


「そうだったんですか・・・」


「川野とつきあってた時は、俺は珍しくあきらめたけど。


今回は絶対あきらめねーから」


「そんなこと言われても、困ります」


「困らせたっていいんだよ、俺の存在を大きくしたいだけだから」


「そのわりには、元カノの物が部屋にあふれてましたけども?」


「しょーがねーだろ、俺はそれなりにモテるし」


「それ、理由になってないですけど」


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