いい子って何ですか?
そして、お父さんが話してくれた。
「男同士の話しよう」
と最初は意味が分からなかった。
「お母さんに言えないことは俺にいいな、溜め込むのは良くない」
言いたい、聞いてもらいたいことがあっても、言えないかった。
僕の声さえ、僕のことを嫌ってしまったから、話せない。
何もかも諦めたはずなのに、心にしまったはずなのに、その想いが溢れだす。
けど、言おうとしても、声はでない。
悔しい想いをするだけだった。
そうするとお父さんは、何かを察したように
「お前、声が――」
と言って絶句していた
予想だにしなかったのだろう。
それから、声を出すための治療をするためにお父さんと病院にいった。