優等生と副番長
意外だった。
城田さんが…。
「あ、はい。じゃあまた。」
僕は返した。
城田さんが行った後、僕も教室へ歩き出した。
特進クラスって、一番職員室に近いんだ。
なんでだろう。
そんな事を考えながら、僕は教室のドアを開いた。
やっぱり皆はいた。
皆早いから。
僕はすぐに席について、問題集を開いた。
一番好きな数学の問題集。
好きだから、シャーペンはすらすらと進んでいく。
あと少しで問題集は終わる。
そう思うと、シャーペンは更に進んでいく。
あとちょっと。
あとちょっとだから―。
そう言えば、あんな事があったな…。
あれは、小学生の頃だったかな?