優等生と副番長
ガッシャーン
突然、ガラスを突き破る様な音がした。
クラスも一度はざわめきがおこったが、すぐに収まった。
さすがエリート校だ。
僕もつくづく思う。
さて、今回ガラスを突き破ったのは誰なんだろう
皆、密かに気になっているのではないかと僕は思う。
皆、勉強で忘れようとしている気がするからだ。
僕は遂に気になって仕方なくなり、トイレとごまかし、教室を後にした。
「うっせーよ!」
廊下に出てまず聞こえたのは、女の人の怒鳴り声。
僕はなんだろうと声のする方へこっそりと壁から覗いた。
そこには髪を一つにまとめた、女の人がいた。
顔は可愛いと思うが、問題はそこから下だ
制服はスカートが長いし、鞄を偉そうに持っている
それに目つきが悪い。
先生が長い説教を終えると
「説教長えな」
そう叫んで、くるりと回り歩いて行った
彼女の持っていた鞄には
“先公上等”
“学校上等”
と書かれていた。