優等生と副番長
そんな僕に救いの手をさしのべてくれたのは、学校の総合の先生だった。
手にしていたのは1枚のチラシ。
そこに書かれていたのは、¨国立春樹学園¨の文字。
つまり、これが受験のきっかけになる。
「ここに…行ってみない?」
先生が、チラシを指で叩きながら、小さな声で言った。
確かに、親は受験しろと、うるさかった。
この機会に、親を黙らせてみようか。
「…別に…、受けなくてもいいのよ。貴方、いつも教室で辛そうだから…。」
ずっと考えていると、先生が行った。
僕も、こんな親がほしい。
子供の話を聞かないで、勉強しか考えていない。
実際、両親は凄く頭がよくて、国立の学園出身。
だから、僕も国立を目指すのか…。