優等生と副番長
最終章 優等生と副番長
勇気を出して、結論を出し僕は、塾を終えて、家に帰った。
塾のテストを持つお母さんの手が、震えている。
「どうして、この間からこんな点数なの!?ちゃんと真面目にやりなさい!」
お母さんは顔を真っ赤にして、そう言った。
それでも、僕の顔付きは変わらない。
「お母さん、僕はもう思い通りにはならない。自分の道を進むんだ。」
僕は、お母さんの顔を見て静かに言った。
お母さんは更に顔を赤くした。
「いい加減にしなさい!…これだから、お姉ちゃんの子供は嫌なのよ!」
僕は、詳しく話を聞かなくても理解した。
僕はお母さんの子供じゃないんだ。
僕は今まで知らされなかった事実と、今のお母さんにびっくりして、すぐに自分の部屋に駆け込んだ。
そして、声を殺して布団の中で泣いた。