優等生と副番長
―卒業式
やっとこの日が来た。
僕と恵さんは、そのまま春樹学園の大学に入る事にした。
学校に来たものの、恵さんの姿が見付からない。
いつも、目立っている格好をしているのに…。
「よぉ。」
僕は勝手に声の主を決めつけて、振り返った。
そこには、周りの女の子の様に、制服をきちんと着た恵さんがいた。
僕は呆然としていると
「どう?変じゃない?」
と恵さんから聞いてきた。
僕は笑顔で
「変じゃないよ!」
そう答えた。
これから、努力するよ。
恵さんを守っていける様な強い男に…。
なりたいから。
完