優等生と副番長
家に着くと、家のメイドに迎えられた。
「おかえりなさい。坊っちゃま。」
と、聞き慣れた声が聞こえた。
「ただいま。」
いつもと変わらない言葉で返すと、僕はリビングへ向かった。
リビングでは、既に母が待っていた。
母は待ちくたびれた、といった様子で言った。
「おかえりなさい。明。先生から聞いたわ、今回のテストもトップだったそうじゃない。」
凄い勢いで言われ、全ての言葉を把握するのに、少し時間がかかった。
「うん、そうみたいだよ。」
そう返すと、母はにっこりと笑って
「お母さんは嬉しいわ。さあ、勉強をしてらっしゃい。次のテストもトップを目指すのよ。」
母もこんな感じでは、気が参る。
「わかりました、お母様。」
いつもの様に返すと、家の最上階の3階を目指し、階段を登り始めた。