優等生と副番長

あれからどれ位たっただろうか。
気づけば、学校の宿題も終わっ…、いや、まだだ。

今回のテストの直しがまだだった。
今回は98点。
間違えたのは問5の問題で、今回ここは皆が間違えたという。
母は人のことはどうでもいい、と言うため黙っていたけど。

「あなたが人のことを思っているうちに、他人はどんどん力をつけているのよ。どう?人のことを思っているのは、無駄でしょう?無駄は100をやっても無駄なのよ」

不意に、その言葉を思い出した。
母が言っていた通りにすると、今ここで僕が考えていることは、全て無駄になる。

「お勉強が出来れば、将来いい仕事に着けるのよ。」
またもや、母の言葉を思い出す。
勉強だけで、本当に人生楽しくやって行けるだろうか…。
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