晴れのち曇り ときどき溺愛
「まず、会社用メールアドレスが割り当てられているので業務メールが届くと自分の携帯に転送出来るようにしよう。返信した内容もパソコンに転送され、相手に送信されるので、個人のメールアドレスが漏れることはないので安心していいよ。この課はさっきみたいに急に会議になることがあるのでメールは必ず確認すること。それと、会議に間に合わない時には連絡を専用ポータルの掲示板に書き込むとそれで連絡が出来る」


 ポータルから自分のメールボックスを開くと、そこには早朝会議と、先ほどの緊急会議の開催メールが入っている。そして、今日の歓迎会の場所も入っていた。他の人は自分の携帯にメールが転送されているので早朝会議に遅れなかっただけで、私が営業補佐だからという理由で外されたわけではなかった。


「朝の会議は突発的なものだったから出社した時に驚いたよね。まさか、昨日の今日で会議が入ると思わなかったから、メールのことは今日、昼にでも落ち着いてから諸住さんに教えようと思っていたんだ」

「私ももう少し出社を早くすればよかっただけですので」

「朝の会議についてはこっちの落ち度だよ。ウチの課がパソコンなどのインフラに詳しいのを知っている部署からずっと依頼があっていて、自分たちの仕事と同時並行でパソコンや機材の調整に行っている。室長だけでなく見城も斉藤もあちこちの部署に呼ばれているから大変だけど、それも言い訳なんだよな」


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