晴れのち曇り ときどき溺愛
 自分の行く先が必ずしも正解とは限らない。その中で自分を肯定してくれる人は大事だった。席を隣に並べている人がこの会社でも数えきれないくらいいる。その中でどれだけの人が信頼し合えるのだろうか?

 同期で机をならべていた私と琉生は半年も前に机が離れているのに今もお互いに信頼もし、繋がっていもいる。

 営業補佐から営業となって私は自分なりに努力はしてきたけどまだ足りない。でも、そんな中で琉生の存在に癒されていた。


「ありがと。でも、拳のお祝いなら絶対に行きたい。遥にも会いたいし、頑張って仕事を終わらせる。場所とかが決まったら教えてくれる?っていうか、今回も拳が店を予約してくれるの?でも、お祝いだから、私か琉生がする?」


 今回は拳がお祝いの主役だから、気を利かせるとするなら、私か琉生が店を探して予約すべきだろう。明後日となるとあまり時間もないし、そうなると今まで行ったことのある店でのお祝いという名の飲み会になってしまう。


「拳が予約するから大丈夫」

「拳のお祝いなのにいいの?」

「拳は好みに煩いから、自分行きたい店にすればいいだろ。メールで頼んだから」

「え?拳は何て?」
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