晴れのち曇り ときどき溺愛
「こちらこそよろしくお願いします。急に会社が合併しただけでなく見城さんの下での勉強は厳しいでしょう。でも、彼の実力は本物ですので伸びますよ。見城さんの下で修業が終わったら、私の会社に来ませんか?今の会社よりも待遇は良くしますし、今までよりも自由に仕事が出来ると思います。必要なら肩書でも席でも準備します」
進藤さんは何をいきなり言い出したのかわからなかった。冗談だとしか思えない言葉が私の方を向かって発せられている。確かに見城さんの下での仕事は修行のように厳しく教えられている。でも、だからって、それが終わってすぐに転職する人なんていないだろう。お酒の席の事だからと自分でも分かっているはずなのにドキッとしてしまう。
「おい。俺の前で部下を口説くな」
「いや。絵里菜が諸住さんの事をよく話していて、仕事も出来るけど一生懸命なのがいいって言っていたし、春臣はその実力を認めている。それに加え、あのプロジェクトに入るだけで、実力には十分な価値がある。下地さえあれば、後は俺の手でどうにでも育てられるから」
最初は進藤さんはからかい半分で言っていると思っていたけど、そうではないみたいで、本気という意思の色が見えた。
「俺の大事な部下なんだから放すわけないだろ」
下坂さんの言葉にまたドキッとしてしまった。
進藤さんは何をいきなり言い出したのかわからなかった。冗談だとしか思えない言葉が私の方を向かって発せられている。確かに見城さんの下での仕事は修行のように厳しく教えられている。でも、だからって、それが終わってすぐに転職する人なんていないだろう。お酒の席の事だからと自分でも分かっているはずなのにドキッとしてしまう。
「おい。俺の前で部下を口説くな」
「いや。絵里菜が諸住さんの事をよく話していて、仕事も出来るけど一生懸命なのがいいって言っていたし、春臣はその実力を認めている。それに加え、あのプロジェクトに入るだけで、実力には十分な価値がある。下地さえあれば、後は俺の手でどうにでも育てられるから」
最初は進藤さんはからかい半分で言っていると思っていたけど、そうではないみたいで、本気という意思の色が見えた。
「俺の大事な部下なんだから放すわけないだろ」
下坂さんの言葉にまたドキッとしてしまった。