晴れのち曇り ときどき溺愛
そこまで言われて『今から一人で帰ります』とは言えなくなってしまった。そして、流されるように絵里菜さんと一緒にデザートの置いてあるテーブルに行くとそこに並ぶ豪華でそれでいて美味しそうケーキやデザート、フルーツが目に入ると顔が緩む。緊張しているのに女というものは甘いものに弱い。
「悩みますよね。全部食べたくなる」
そう言ったのは絵里菜さんで、この細い身体のどこにそんなに入るのだろうと思うくらいに、お皿の上にはバラエティに富んだデザートが乗っていて、そのお皿を見た進藤さんは眉間に皺を寄せた。
「相変わらずだな」
「お兄様には関係ないでしょ」
「諸住さんはそれだけでいいの?」
確かに私のお皿には絵里菜さんのお皿よりは少ない量のデザートが乗っている。でも、私にしては多い方で、横でデザートを取る絵里菜さんに釣られたようなものだった。でも、最後まで全部食べたらきっと動けなくなるかもしれない。
「はい。どれも美味しそうですから迷いました」
「それならよかった。コーヒーを頼んできますから、絵里菜と先に行って座ってくださいね」
「はい」
絵里菜さんと一緒にテーブルに向かって歩いていると、絵里菜さんはクスクス笑いだした。何がそんなに可笑しいのか分からないけど、絵里菜さんは嬉しそうだった。
「何がそんなに可笑しいの?」
「お兄様よ」
「進藤さんの何が?」
「悩みますよね。全部食べたくなる」
そう言ったのは絵里菜さんで、この細い身体のどこにそんなに入るのだろうと思うくらいに、お皿の上にはバラエティに富んだデザートが乗っていて、そのお皿を見た進藤さんは眉間に皺を寄せた。
「相変わらずだな」
「お兄様には関係ないでしょ」
「諸住さんはそれだけでいいの?」
確かに私のお皿には絵里菜さんのお皿よりは少ない量のデザートが乗っている。でも、私にしては多い方で、横でデザートを取る絵里菜さんに釣られたようなものだった。でも、最後まで全部食べたらきっと動けなくなるかもしれない。
「はい。どれも美味しそうですから迷いました」
「それならよかった。コーヒーを頼んできますから、絵里菜と先に行って座ってくださいね」
「はい」
絵里菜さんと一緒にテーブルに向かって歩いていると、絵里菜さんはクスクス笑いだした。何がそんなに可笑しいのか分からないけど、絵里菜さんは嬉しそうだった。
「何がそんなに可笑しいの?」
「お兄様よ」
「進藤さんの何が?」