晴れのち曇り ときどき溺愛
会社帰りのオジサンたちが入っていくような赤提灯がこの周辺にはたくさんあり、会社帰りのサラリーマンが集まってくる。その中に一軒だけ静かな店がある。最初は店の周りの雰囲気に私も遥も躊躇したけど、入ってみると居心地のいい店だった。場所柄もあってか、料理は手が込んでいるのに値段は安い。そして量も男の人が満足できるくらいにはあるので食欲旺盛な琉生はこの店を格段に好んでいた。
勿論、気に入っているのは私も一緒だった。
店内に入って琉生の名前を言うといつもの店員さんが手慣れた様子で私を案内してくれた。今日はいつもよりもお客さんが多く、テーブル席は一杯で私はカウンターに案内された。
「すみません。テーブルが空いたら移れるようにします」
「別にここでいいですよ」
「予約頂いているのにすみません」
私がカウンターに座るとすぐに突きだしが出てきて、ドリンクメニューを見ているうちに店のドアが開き、琉生が入ってきた。カウンターに座っている私を見て、ニッコリと笑った。
「悪い。遅くなった」
「私も今、来たとこ。何にする?ビール?」
「ああ。その前に梨佳、奥の席に移動して。俺、身体が幅を取るから端は厳しい」
カウンターは広めではあるけど、琉生の体型で奥の席に座ると窮屈かもしれない。
「いいよ」
勿論、気に入っているのは私も一緒だった。
店内に入って琉生の名前を言うといつもの店員さんが手慣れた様子で私を案内してくれた。今日はいつもよりもお客さんが多く、テーブル席は一杯で私はカウンターに案内された。
「すみません。テーブルが空いたら移れるようにします」
「別にここでいいですよ」
「予約頂いているのにすみません」
私がカウンターに座るとすぐに突きだしが出てきて、ドリンクメニューを見ているうちに店のドアが開き、琉生が入ってきた。カウンターに座っている私を見て、ニッコリと笑った。
「悪い。遅くなった」
「私も今、来たとこ。何にする?ビール?」
「ああ。その前に梨佳、奥の席に移動して。俺、身体が幅を取るから端は厳しい」
カウンターは広めではあるけど、琉生の体型で奥の席に座ると窮屈かもしれない。
「いいよ」