晴れのち曇り ときどき溺愛
「お先に失礼します」
下坂さんも見城さんもまだ営業室にいるけど、私は先に出ることにした。今日は一日中、資料室で必死に仕事をしていたから疲れが溜まっている。肩も痛いし、目の奥も痛む。
『お疲れ様。仕事終わったから今から行くけど、どこに行ったらいい?』
営業室を出て琉生にメールを打つと、すぐに返ってきた。
『先に行って飲んでる。予約しているから、受付で俺の名前を言って』
そこには地図と店の名前とURLも添付されてあった。今までに行ったことのない店だったけど、携帯でURLを開き、サイトに掲載されてある店の雰囲気はしっとりとした大人の雰囲気の店でとってもいい。女の子同士が行きそうな雰囲気で琉生の好む店とは違っていたけど、ずっと前に飲んだ時にたまには居酒屋以外に行きたいと言ったのを覚えていたのかもしれない。
地図で見ると徒歩で十分くらいだった。心地よい風が頬を撫で、私の髪をスルリと吹き抜ける。資料室で熱くなってしまった目蓋は既に冷静さを取り戻し、その陰りもないと思う。下坂さんも見城さんも何も言わなかったから、大丈夫なのだろう。
それにしても琉生と待ち合わせというのは慣れない。不思議な感覚に包まれながら私は琉生の待つ店に向かったのだった。
下坂さんも見城さんもまだ営業室にいるけど、私は先に出ることにした。今日は一日中、資料室で必死に仕事をしていたから疲れが溜まっている。肩も痛いし、目の奥も痛む。
『お疲れ様。仕事終わったから今から行くけど、どこに行ったらいい?』
営業室を出て琉生にメールを打つと、すぐに返ってきた。
『先に行って飲んでる。予約しているから、受付で俺の名前を言って』
そこには地図と店の名前とURLも添付されてあった。今までに行ったことのない店だったけど、携帯でURLを開き、サイトに掲載されてある店の雰囲気はしっとりとした大人の雰囲気の店でとってもいい。女の子同士が行きそうな雰囲気で琉生の好む店とは違っていたけど、ずっと前に飲んだ時にたまには居酒屋以外に行きたいと言ったのを覚えていたのかもしれない。
地図で見ると徒歩で十分くらいだった。心地よい風が頬を撫で、私の髪をスルリと吹き抜ける。資料室で熱くなってしまった目蓋は既に冷静さを取り戻し、その陰りもないと思う。下坂さんも見城さんも何も言わなかったから、大丈夫なのだろう。
それにしても琉生と待ち合わせというのは慣れない。不思議な感覚に包まれながら私は琉生の待つ店に向かったのだった。