晴れのち曇り ときどき溺愛
ツマミと言うよりはガッツリ系の食事と共にビールを飲み干していく。伝票にビールの数が順調に増えて行っていた。
「なあ、梨佳の溜め息の理由は聞いた方がいい?それとも何も聞かない方がいい?」
「溜め息?」
「かなり頻発してる。だから、今日、梨佳を飲みに誘おうと思った」
「自分が溜め息を吐いていたのに琉生に言われるまで気付いてなかったと言ったら笑う?」
「笑わないけど…それって、結構、重症なんじゃないのか?好きな男でも出来たかと思った」
好きな男…。そんな瑠生の言葉で脳裏に過ぎったのは進藤さんの姿だった。好きな男という言葉で脳裏に過るって重症すぎる。
「好きな人なんていないよ。仕事が忙しいし、そんな気にはならない」
「まだ、あの男のことが好きなのか」
瑠生の言っている『あの男』は大学の時から続いていた元彼のこと。お互いに仕事が忙しくて、会うことも出来なかったので、『元気でね』と言って笑って別れたのだから嫌いじゃない。仕事と恋愛の両立が出来ずにただ曖昧な関係が続いていたから自分で恋を終わらせた。
琉生に言われるまで存在を忘れていたくらいだった。
「なあ、梨佳の溜め息の理由は聞いた方がいい?それとも何も聞かない方がいい?」
「溜め息?」
「かなり頻発してる。だから、今日、梨佳を飲みに誘おうと思った」
「自分が溜め息を吐いていたのに琉生に言われるまで気付いてなかったと言ったら笑う?」
「笑わないけど…それって、結構、重症なんじゃないのか?好きな男でも出来たかと思った」
好きな男…。そんな瑠生の言葉で脳裏に過ぎったのは進藤さんの姿だった。好きな男という言葉で脳裏に過るって重症すぎる。
「好きな人なんていないよ。仕事が忙しいし、そんな気にはならない」
「まだ、あの男のことが好きなのか」
瑠生の言っている『あの男』は大学の時から続いていた元彼のこと。お互いに仕事が忙しくて、会うことも出来なかったので、『元気でね』と言って笑って別れたのだから嫌いじゃない。仕事と恋愛の両立が出来ずにただ曖昧な関係が続いていたから自分で恋を終わらせた。
琉生に言われるまで存在を忘れていたくらいだった。