晴れのち曇り ときどき溺愛
『お疲れ様です。金曜日の会議についての連絡です』
そんなタイトルのメールを受け取ったのはその日の夕方だった。店の名前、時間、そこまでのマップも丁寧に添付されたもので、その店の名前を見て、『セキュリティがしっかりしている』の意味が分かった気がした。メールに合った場所は…財界人が御用達の料亭で一見のお客はお断りという敷居の高い店だった。確かにセキュリティの面では万全だと思うけど、まさか、単なる居酒屋と思っていた私には敷居が高すぎる。
こういう店を選ぶところが育ちの違いを感じ、下坂さんは私とは生きている場所が違うと改めて思ったけど、琉生にも連絡は出来ないままだった。当たり障りのないメールはしたけど、それでも核心に触れるようなメールを打つことも直接会って話すことも出来なかった。
そして、溜め息を吐きながら携帯を閉じようとすると、またメールが届く。
『今日の夕方。仕事が終わったら何時でもいいからの事務所に来てくれるか?琉生のことで大事な話がある』
メールの差出人は拳でいつもは飲み会などのメールで、それも日時の一週間前にはメールをしてくる。今日に限っては『琉生』のこと。それも今日の夕方なんて急すぎるとは思ったけど、考えられるのこの前の夜のこと。琉生は拳に全て話したのだろうか?
『そんなに遅くならないから大丈夫だと思う。終ったら連絡する』
そんなタイトルのメールを受け取ったのはその日の夕方だった。店の名前、時間、そこまでのマップも丁寧に添付されたもので、その店の名前を見て、『セキュリティがしっかりしている』の意味が分かった気がした。メールに合った場所は…財界人が御用達の料亭で一見のお客はお断りという敷居の高い店だった。確かにセキュリティの面では万全だと思うけど、まさか、単なる居酒屋と思っていた私には敷居が高すぎる。
こういう店を選ぶところが育ちの違いを感じ、下坂さんは私とは生きている場所が違うと改めて思ったけど、琉生にも連絡は出来ないままだった。当たり障りのないメールはしたけど、それでも核心に触れるようなメールを打つことも直接会って話すことも出来なかった。
そして、溜め息を吐きながら携帯を閉じようとすると、またメールが届く。
『今日の夕方。仕事が終わったら何時でもいいからの事務所に来てくれるか?琉生のことで大事な話がある』
メールの差出人は拳でいつもは飲み会などのメールで、それも日時の一週間前にはメールをしてくる。今日に限っては『琉生』のこと。それも今日の夕方なんて急すぎるとは思ったけど、考えられるのこの前の夜のこと。琉生は拳に全て話したのだろうか?
『そんなに遅くならないから大丈夫だと思う。終ったら連絡する』