晴れのち曇り ときどき溺愛
下坂さんはたまに私の携帯にもメールをくれていた。見城さんから報告を受けているからかもしれないけど、仕事のことを心配してくれているようだった。
躓いて少し会社を出るのが遅くなった時は優しい言葉を、落ち込んでいる時は励ます言葉を…。傍に居ないのに傍にいてくれるかのような言葉を送ってくる。
メールの末尾には『まだ少し帰れそうもない』と『仕事を頑張っているのを応援している』と締められている。私は頑張るのはいいけど、やっぱり会いたいと思ってしまう。
婚約者のいる人を好きになるなんて何をしているんだろうかと思うけど、それでも私は離れた時間の分だけ下坂さんのことを思っていた。一緒に居る時も好きだと感じたことはあったけど、今は会えない時間の分だけ好きが募ってくる。
早く諦めないといけないのに…。会えない時間が私を縛りつけていた。
「見城さん。少し休憩に入ります」
そう言って営業室を出たのは夕方の四時くらいだった。
パソコンの見過ぎて目が疲れてしまったので、少し気分転換に営業室を出て休憩を取ろうと思ったけど、近くのカフェに行くのも面倒なので、食堂の横にある休憩室の自動販売機のコーヒーで我慢することにした。
絵里菜さんの淹れてくれたコーヒーに比べたら雲泥の差ではあるけど広いのに息苦しく感じる営業室を出たかった。
時間が時間だけに誰も居ないと思っていたのに、そこにいたのは琉生だった。
躓いて少し会社を出るのが遅くなった時は優しい言葉を、落ち込んでいる時は励ます言葉を…。傍に居ないのに傍にいてくれるかのような言葉を送ってくる。
メールの末尾には『まだ少し帰れそうもない』と『仕事を頑張っているのを応援している』と締められている。私は頑張るのはいいけど、やっぱり会いたいと思ってしまう。
婚約者のいる人を好きになるなんて何をしているんだろうかと思うけど、それでも私は離れた時間の分だけ下坂さんのことを思っていた。一緒に居る時も好きだと感じたことはあったけど、今は会えない時間の分だけ好きが募ってくる。
早く諦めないといけないのに…。会えない時間が私を縛りつけていた。
「見城さん。少し休憩に入ります」
そう言って営業室を出たのは夕方の四時くらいだった。
パソコンの見過ぎて目が疲れてしまったので、少し気分転換に営業室を出て休憩を取ろうと思ったけど、近くのカフェに行くのも面倒なので、食堂の横にある休憩室の自動販売機のコーヒーで我慢することにした。
絵里菜さんの淹れてくれたコーヒーに比べたら雲泥の差ではあるけど広いのに息苦しく感じる営業室を出たかった。
時間が時間だけに誰も居ないと思っていたのに、そこにいたのは琉生だった。