晴れのち曇り ときどき溺愛
今までの人生で最大のモテ気が来ているのかもしれない。ずっと傍にいた琉生に告白され、今は素敵な進藤さんにデートの誘われている。目の前の進藤さんは遊びで女の人を誘うような人ではない気がする。それも妹の絵里菜さんの前で堂々と誘ってくるのだから、少なくとも遊びではない。
格好いいし、目の保養になるのも間違いない。身長も高く、顔も端正。くっきりとした二重に通った鼻筋。そして、いつも口角が上がっているのではないかと思うくらいに綺麗な微笑みを向ける。話していると頭の良さが垣間見え、一緒にいると楽しい。
でも、違う。好きな人とは違う。
私の好きな人は…私の傍には居ない。
琉生にしろ、この進藤さんにしろ。きっと私は周りの女の子から羨ましがられるに違いない。でも、私の心は囚われたままだった。絵里菜さんの前で婚約者の下坂さんが好きとは言えない。
「すみません。まだ、大事な仕事があるのでしばらくは無理だと思います」
「それなら残念ですが、また誘います」
進藤さんは無理を言わずにあっさりと引き下がる。強引でなく、優しい雰囲気を醸し出し、私が断ったことも気にしないでいいようにサラッと話題を変えた。
「ありがとうございます。あの、そろそろ帰ります。あの、お会計をして貰っていいですか?」
「そうですね。では、千円頂いていいですか?」
「え?それじゃ足りないです」
さっきの店のコースの値段が五千円だったし、この店の入ってシャンパンはともかく、その後に飲んだカクテルも安くはない。
格好いいし、目の保養になるのも間違いない。身長も高く、顔も端正。くっきりとした二重に通った鼻筋。そして、いつも口角が上がっているのではないかと思うくらいに綺麗な微笑みを向ける。話していると頭の良さが垣間見え、一緒にいると楽しい。
でも、違う。好きな人とは違う。
私の好きな人は…私の傍には居ない。
琉生にしろ、この進藤さんにしろ。きっと私は周りの女の子から羨ましがられるに違いない。でも、私の心は囚われたままだった。絵里菜さんの前で婚約者の下坂さんが好きとは言えない。
「すみません。まだ、大事な仕事があるのでしばらくは無理だと思います」
「それなら残念ですが、また誘います」
進藤さんは無理を言わずにあっさりと引き下がる。強引でなく、優しい雰囲気を醸し出し、私が断ったことも気にしないでいいようにサラッと話題を変えた。
「ありがとうございます。あの、そろそろ帰ります。あの、お会計をして貰っていいですか?」
「そうですね。では、千円頂いていいですか?」
「え?それじゃ足りないです」
さっきの店のコースの値段が五千円だったし、この店の入ってシャンパンはともかく、その後に飲んだカクテルも安くはない。