晴れのち曇り ときどき溺愛
「私が大丈夫ってどういう意味？」

「今回のリストラの対象になるのは生産性の無い人なの。取締役が責任を取るのは勿論のこと。実際に仕事をしてない人は選択を迫られる。でも、営業課は大丈夫」


「玲奈はどうなるの？」

「秘書課は人数が多いからリストラ対象になるわ。私もリストラの対象になると思う。ゴメン。もう行かないといけないの。また何か分かったら連絡する」

「忙しいのにありがと」

「ううん。梨佳が心配する気持ちも分かるし。でも、リストラになっても私は大丈夫だから」

「うん。でも、出来れば一緒の会社がいいな」

「残れたらいいんだけど難しいわ。じゃ、またね」

　玲奈から聞いた内容は本当に漠然としたもので、新たなことは分からない。でも、玲奈の表情から事は簡単には治まらないと思った。


『お疲れ様。玲奈に会って聞いた内容は、取引はやっぱり失敗なので間違いないみたい。関連会社を含め吸収合併になる可能性が高いから一般の社員は選択を迫られるとしか言われなかった。後は営業課は大丈夫だって』


　怜奈から聞いたことを琉生にメールしたらすぐに返信があった。


『連絡ありがとう。また、何か分かったら教えて』
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