晴れのち曇り ときどき溺愛
第一会議室に向かう廊下は既に人で埋め尽くされていて、まだ会議室の鍵さえ開けられてなかった。もう少し営業室に居ればよかったのだろうけど、落ち着かなくてここまで来たら、同じような人が溢れていた。
しばらくして総務課の課長が会議室のドアを開けると廊下で待っていた人が雪崩れ込み席を埋めていく。私と琉生は会議室のドアの中に辛うじて入れたけど席に座ることは出来なかった。狭い空間に人が収容人員を軽く超えて入っているのだから苦しい。
「狭いね。それに息苦しい」
「仕方ない。本当に人が多いな」
第一会議室の前方のドアが開き、代表取締役と役席が入ってきて頭を下げて座ったと同時にザワザワしていた会議室が水を打ったように静まった。秘書である玲奈の姿もそこにはあったけど真っ直ぐに自分の担当する常務取締役のことを視線の先に映している。心配で仕方ないのだというのは玲奈の横顔で分かった。
「梨佳。大丈夫か?」
「うん。でも、ちょっと怖い」
「梨佳は大丈夫だ。俺も居るから」
琉生の優しさに私は頷いた。
しばらくして総務課の課長が会議室のドアを開けると廊下で待っていた人が雪崩れ込み席を埋めていく。私と琉生は会議室のドアの中に辛うじて入れたけど席に座ることは出来なかった。狭い空間に人が収容人員を軽く超えて入っているのだから苦しい。
「狭いね。それに息苦しい」
「仕方ない。本当に人が多いな」
第一会議室の前方のドアが開き、代表取締役と役席が入ってきて頭を下げて座ったと同時にザワザワしていた会議室が水を打ったように静まった。秘書である玲奈の姿もそこにはあったけど真っ直ぐに自分の担当する常務取締役のことを視線の先に映している。心配で仕方ないのだというのは玲奈の横顔で分かった。
「梨佳。大丈夫か?」
「うん。でも、ちょっと怖い」
「梨佳は大丈夫だ。俺も居るから」
琉生の優しさに私は頷いた。