魅惑への助走
「優勝は……、SWEET LOVE所属の、武田明美さん!」
会場内のロビーで、表彰式が行なわれた。
ぶっちぎりの優勝を果たした私は、優勝賞品を授与される。
包装されていて中味は不明だけど、何やら豪華な電化製品のようだ。
「明美ちゃーん。予選会八百長したんじゃないの!?」
賞品を授与され、座席に戻った私を周囲のおじさまたちがもみくちゃにする。
予選会と本選のスコアのあまりの違いに、わざと手を抜いた疑惑まで噴出。
「ははは……。予選の時のマジで悔しそうな表情からすると、ごまかしていたようには到底見えないけどね」
葛城さんが笑っている。
確かに予選会は、久しぶりのボウリングということもあり、あまりに低いスコアで本気で焦った。
本選突入後は感覚が戻ってきて、過去の投球ができたからなんだけど。
それにしてもハンデのおかげだった。
「でもさ、ハンデなしにしても。全体で三位のスコアなんだよね。どっちにしてもすごいよ」
ちなみに葛城さんは、この日三位入賞。
その葛城さんのスコアは、私のハンデなしのスコアよりちょっと上。
ハンデがなかったら私は三位で、葛城さんは二位準優勝に繰り上がる。
その後は当初からの予定通り、飲み会に無理矢理拉致された。
できればボウリング大会だけで帰宅したかったけれど、優勝者が祝勝会からの帰宅は許されなかった。
会場内のロビーで、表彰式が行なわれた。
ぶっちぎりの優勝を果たした私は、優勝賞品を授与される。
包装されていて中味は不明だけど、何やら豪華な電化製品のようだ。
「明美ちゃーん。予選会八百長したんじゃないの!?」
賞品を授与され、座席に戻った私を周囲のおじさまたちがもみくちゃにする。
予選会と本選のスコアのあまりの違いに、わざと手を抜いた疑惑まで噴出。
「ははは……。予選の時のマジで悔しそうな表情からすると、ごまかしていたようには到底見えないけどね」
葛城さんが笑っている。
確かに予選会は、久しぶりのボウリングということもあり、あまりに低いスコアで本気で焦った。
本選突入後は感覚が戻ってきて、過去の投球ができたからなんだけど。
それにしてもハンデのおかげだった。
「でもさ、ハンデなしにしても。全体で三位のスコアなんだよね。どっちにしてもすごいよ」
ちなみに葛城さんは、この日三位入賞。
その葛城さんのスコアは、私のハンデなしのスコアよりちょっと上。
ハンデがなかったら私は三位で、葛城さんは二位準優勝に繰り上がる。
その後は当初からの予定通り、飲み会に無理矢理拉致された。
できればボウリング大会だけで帰宅したかったけれど、優勝者が祝勝会からの帰宅は許されなかった。