魅惑への助走
***
「ち、ちょっと」
「さっき、したいって言ったじゃない」
戸惑う上杉くんをベッドに押し倒し。
その上に覆い被さり、唇を奪い貪るのは私。
「明……」
私から逃れる余裕も与えず、先手を打って唇を塞いだ。
「始めて。……あんなにしたいって言ってたくせに」
身を寄せて手をTシャツの下に這わせながら誘う。
「だってあれはもう、半日も前の話。明美眠いからって断ったのに」
時計は午後の六時。
私は典型的な二日酔いで、気だるさゆえベッドから起き上がれず、夕方まで寝ていた。
いよいよ心配になって様子を見に来た上杉くんに、寝たふりをして油断させ、捕まえてベッドに押し倒して今に至る。
「上杉くんにとっての私って、半日経ったらどうでもよくなる程度の存在……?」
「い、いや。そういう訳では。ただいきなりすぎてまだ、心の準備が」
「だったら、私が欲しくてたまらなくしてあげる」
「明美……」
蛭のように吸い付く私の唇から、獲物はもはや逃れることはできない。
程なくして意のままに、私の中へと誘い込まれていく……。
「ち、ちょっと」
「さっき、したいって言ったじゃない」
戸惑う上杉くんをベッドに押し倒し。
その上に覆い被さり、唇を奪い貪るのは私。
「明……」
私から逃れる余裕も与えず、先手を打って唇を塞いだ。
「始めて。……あんなにしたいって言ってたくせに」
身を寄せて手をTシャツの下に這わせながら誘う。
「だってあれはもう、半日も前の話。明美眠いからって断ったのに」
時計は午後の六時。
私は典型的な二日酔いで、気だるさゆえベッドから起き上がれず、夕方まで寝ていた。
いよいよ心配になって様子を見に来た上杉くんに、寝たふりをして油断させ、捕まえてベッドに押し倒して今に至る。
「上杉くんにとっての私って、半日経ったらどうでもよくなる程度の存在……?」
「い、いや。そういう訳では。ただいきなりすぎてまだ、心の準備が」
「だったら、私が欲しくてたまらなくしてあげる」
「明美……」
蛭のように吸い付く私の唇から、獲物はもはや逃れることはできない。
程なくして意のままに、私の中へと誘い込まれていく……。